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【スーパー戦隊】第1話を順番に観てみた⑤(『魔法』~『海賊』)

スーパー戦隊の第1話を順番に鑑賞してみた⑤

 

前提 

スーパー戦隊の1話順番に観てみた」のパート5。『マジレンジャー』~『ゴーカイジャー』まで。パート④はこちらから。

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魔法戦隊マジレンジャーの1話

POINT:「ライバル戦士

魔法戦隊の誕生と並行してA・Bパートにライバル戦士・ウルザードが登場し、マジレンジャーに立ち塞がる1話。なんと特撮パートで登場するのはウルザードの巨大形態:ウルケンタウロスのみ。そこにマジレンジャーの主力商品の3月にウルザードのDX商品を展開する挑戦的なスケジュールへの覚悟が1話から見て取れる(発売タイミングとしてはゴウライジャーやデカマスターの商品より2ヶ月ほど早い)。1話の構成としてはレッド特別視型であり、未熟な魁の戦士への成長を通して「勇気=魔法」のメッセージを説明する。また、司令官ポジションである小津深雪が変身することでメンバーを戦隊の世界に誘導する展開も斬新。

轟轟戦隊ボウケンジャーの1話

POINT:「既に戦隊が揃っている」

アバンから変身後のボウケンジャー5人やゴーゴービークル5機が登場する1話。Aパートでは「冒険のため」のスーツや装備であることが強調され、『ゴーゴーファイブ』のように戦闘以外の意味合いが追求されている。1話としては戦隊初のレッドが他メンバーを精神的に導く展開であり、レッドが裏切っていたブラックを焚付け、真の意味でボウケンジャーに加入させる話となる。付随してブラック=真墨を通して=ボウケンジャーのモチベーションが「敵を倒す」「人を守る」以外にあることも描いている。また、2000年代では初のロボの合体シークエンスや活躍シーンあり。

獣拳戦隊ゲキレンジャーの1話

POINT:「敵にも主役がいる」

基本はジャンが戦士となり戦隊に加入するレッド特別視型でありながら、敵組織側の主役リオの視点が目立つ1話。ウルザードと異なり、直近での玩具展開もなくドラマの為に用意されたリオへフォーカスは新しい。Aパートのブルー、イエローの変身後のシーンが修行の場面であることがゲキレンジャーらしい。獣拳VS獣拳の構図が強調され、司令官ポジションである美希やシャーフー、戦闘員や敵怪人も皆が拳法使いであることが、説明されている。ゲキビーストやゲキトージャの登場はなし。

炎神戦隊ゴーオンジャーの1話

POINT:「”正義の味方”がいるセカイ」

既に正義の味方として戦っている戦隊3人組と、それを第三者視点で見る追加組の出会いを描いた1話。Aパートが名乗りシーンで始まり、Bパート含めて戦闘が2回用意された、共通・個人武器、個人・合体必殺技、メカ戦、ロボ戦まで全部見せてしまう最も戦隊の活躍が描かれた構成。1話らしさは少ないが、確立されたゴーオンジャーの世界とこちら側の仲介役として追加組の視点が機能している。

侍戦隊シンケンジャーの1話

POINT:「今、戦隊=侍になるということ」

いつか戦隊となる未来を自覚しながら生きてきたメンバーの集結とその覚悟を描いた1話。レッドのみが戦いを始めており他4人が合流する、『ガオレンジャー』の逆パターン。戦うために「個人」の生活を捨てることに焦点があたり、それに悩む丈瑠の葛藤も描かれる。ある意味『キラメイジャー』の逆の価値観である。戦闘はアバン(OP)とBパートの2回で殺陣の魅力を描き、ラストは折神の特撮パートで飾り、ロボ戦はない。「モジカラ」の詳細は次回に持ち越している。

 

天装戦隊ゴセイジャーの1話

POINT:「人間じゃない戦隊」

人間よりも高次元の存在である天使たちが少年と交流を始める1話。既に5人揃って戦隊活動をしており、変身アイテムの紛失や「敵を迎え撃つだけで良いのか?」という問題提起など1話らしくない要素が見られる。ドラマはレッド・アラタが望を導き成長させる展開であり、天使の役割提示がある。アバン、Aパート、Bパート全てに変身後の戦闘シーンがあるが、特撮パートのヘッダー戦、ロボ戦はなし。

海賊戦隊ゴーカイジャーの1話

POINT:「お祭り」

アバンで「レジェンド大戦」、Bパートで「ゴーカイチェンジ」という本作のウリであるお祭り要素を盛り込んだ1話。マシン、ゴーカイオーの特撮パートをAパートでこなす構成はかなり珍しい。既にメンバーが戦隊を結成をしているスタイルであり、「個人」的な目的を持って地球に来るのは従来であれば敵組織の構図であり、海賊モチーフらしさもある1話となっている。

 

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